リモコンのボタン一つで、あるいは壁のスイッチで、重いシャッターをスムーズに開閉してくれる電動シャッター。ある日突然、うんともすんとも言わなくなった時の衝撃と不便さは計り知れません。しかし、専門業者を呼ぶ前に、いくつかの簡単なチェックを行うだけで、意外とあっさり問題が解決することがあります。パニックになる前に、以下のチェックリストを順番に確認してみてください。まず、最初に確認すべきは「電源」です。非常に基本的なことですが、意外と見落としがちなポイントです。シャッターの電源プラグが、コンセントから抜けていたり、緩んでいたりしないでしょうか。また、ブレーカーが落ちていないかも確認しましょう。落雷や他の電化製品の使いすぎで、シャッター専用のブレーカーが落ちていることがあります。次に、リモコンで操作している場合は、「リモコンの電池」を疑いましょう。リモコンのボタンを押した時に、ランプが点灯しますか。点灯しない、あるいは光が弱い場合は、電池切れの可能性が濃厚です。新しい電池に交換してみてください。電池を交換しても動かない場合は、リモコン本体の故障も考えられます。もし、壁に備え付けの開閉スイッチがあるなら、そちらで操作できるか試してみましょう。壁のスイッチで動くなら、原因はリモコン側にあると特定できます。さらに、「シャッターの光電センサー」も要チェックです。シャッターのレールの下部、左右に対になって設置されているこのセンサーは、人や物が挟まるのを防ぐための安全装置です。このセンサーのレンズ部分が汚れていたり、センサーの前に障害物が置かれていたりすると、システムが「障害物あり」と判断し、シャッターが動かなくなります。レンズを柔らかい布で拭き、センサーの光路上に何もないことを確認してください。また、意外な原因として、「手動ロックがかかったまま」になっているケースもあります。多くの電動シャッターには、停電時などに手動で開閉するための切り替えレバーや、物理的な鍵(シャッター錠)が付いています。これがロックされた状態になっていると、モーターは作動しません。これらのチェックを全て行っても、シャッターが動かない場合は、モーター本体の故障や、制御基盤の不具合といった、専門的な修理が必要な状態と考えられます。その際は、速やかにシャッターメーカーや専門の修理業者に連絡しましょう。